お台場ガンダム撤去に寄せて|ユニコーンガンダム立像の「二本足自立」に設計者がリスペクトを表す理由


こんにちは。アーキ・コヤマ一級建築士事務所の小山です。

本日は、建築設計の実務にも通じる視点から、お台場の「実物大ユニコーンガンダム立像」についてお話しさせていただきます。

場所はダイバーシティ東京 プラザ2Fフェスティバル広場(東京都江東区)

2017年9月24日(日)に竣工し、約9年間展示されてきました。現在はフィナーレに向けてメカニカルデザイナー・カトキハジメ氏によるデザインの特別装飾が実施されています。

東京・お台場の街のランドマークとして親しまれてきたこの立像ですが、2026年8月31日をもって展示終了(撤去)を迎えることとなりました。

全高約19.7メートル、ビルで言えば約7階建てに相当するこの巨大な造形物が、建築基準法上の「第88条の規定により法第6条の確認の手続きが準用される工作物」として法的な確認申請の手続きを経て、他の支持構造に頼らず「二本足だけで自立している」ということには、専門的な視点からも非常に大きな意味があります。通常、この規模のモビルスーツのような複雑な形状を倒壊させずに二本足で立たせることは、構造上きわめて難易度が高いものです。

お台場は、東京都内でも海風が強いエリアの一つです。(都道府県別の基準風速V0(m/sec) 建設省告示1454号)さらに足元は「埋め立て地」という厳しい地盤環境にあります。こうした条件下において、日本の厳格な建築基準法や関係法規にのっとり、台風や地震などの災害時にも倒壊しない安全性を担保するためには、足元にかかる引張力や圧縮力を正確に処理する、極めて緻密な構造計算が求められます。

単なるキャラクター像という枠を超え、適法に確認申請を通し、日本の優れた建築・土木・製造技術の結晶だからこそ、この二本足での立ち姿が実現していました。元々は海だった場所に強固な基礎を築き、重量のある巨大な立像を安全に立たせる。そこに関わった技術者たちの実務や設計思想に対して、私はいつも深いリスペクト(敬意)の気持ちを持って見ていました。

お台場の風景の一部として、長い間安全に街を彩ってくれたガンダム像に、一人の設計者として、心から「ありがとう」と感謝を伝えたいと思います。

目に見えるデザインと美しさだけでなく、その空間が先々まで安全であり続けるための「緻密な構造計算や確実な法規チェック、そして適合する確認申請」。それこそが、私たち設計のプロが果たすべき本当の役割だと改めて実感いたしました。

アーキ・コヤマ一級建築士事務所でもお客様の大切なプロジェクトが永く安全に、そして美しく維持していけるよう、確実な実務でサポートしてまいります。

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